最近観た映画から-№24:2012.06.03-2012.08.28

トロトロしているうちに、ほぼ3ケ月が経ってしまいました。久し振りの映画ネタです。今回ご紹介するのは、そろそろ公開も終了しそうな『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』ですが、タイトルから分かるように、ビルマの非暴力民主化運動の指導者・政治家のアウンサンスーチー の半生を描いた作品です。
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画像は*(C)2011 EuropaCorp - Left Bank Pictures - France 2 Cinema

最初にいくつか蛇足を。①彼女はミャンマーという国名を認めていないとのことです。②通常はアウン・サン・スー・チー等と表記される彼女の名前ですが、ビルマ民族には姓名の“姓”にあたる部分が無く、アウンサンスーチー と1語で個人名を表記するのが正解!だそうです。アウンサンはお父さんの名前、チーはお母さんの名前キンチーの一部とか。ただし、映画の中では、イギリス人の夫が“スー”と呼んでいました。③この作品名は、試写時点では『The Lady ひき裂かれた愛』だったのですが、ちょうどアウンサンスーチーが国際社会に復帰するといった状況の変化があり話題となったためでしょうか、変更されました。原題は『The Lady』で、 重要なテーマになっている家族との別離を考えると『The Lady ひき裂かれた愛』というのも変では無いのですが、一見するとメロドラマのようですので、変更して正解だったと思います(笑)。

さて内容です。1947(昭和22)年に暗殺された“ビルマ建国の父・アウンサン将軍”の娘として生まれた彼女は、インド大使となった母に伴われてインドで大学を卒業後、イギリスに留学。後輩の研究者と結婚をし、2人の息子を得て学究の徒としての生活を送っていた彼女でしたが、1988(昭和63)年に母親の病気の看護のため、軍事独裁政権下のビルマに帰国します。ちょうど、ビルマでは学生を中心に民主化運動が起こっており、民主化運動家たちは彼女に選挙への出馬を懇願し、彼女も躊躇いつつも立候補。が、それは長い長い家族との別離と軍事政権との闘いの始まりでした。そして…、という展開です。

行者橋、アウンサンスーチーが何回かの軟禁生活を送ったとのニュースはTV・新聞で知っておりましたが、その実態がどのようなものであったかが良く分かる映画で、あらためて軍事政権の苛酷な弾圧が理解できました。アウンサンスーチーを演じたのはミッシェル・ヨーですが、軍事政権の様々な妨害に対しては毅然とした態度を見せる一方、夫(結局、死に目に会うことができません)や子供を信じて愛し続けていく凛とした生き方を、しっかり演じており、時折、ドキュメンタリーを見ているかの様な印象を受ける程でした。様々な場面にミッシェル・ヨーが髪に付けている花飾りがとても素敵でした。監督のリュック・ベッソンといえば『レオン』『ニキータ』のようなアクション映画で「苛酷な状況下での愛」を描いて見せましたが、これは微妙に味わいの変わった作品で、才能を感じさせられました。でも、軍事政権下という苛酷な世界での愛ということから考えると基本は変化していないのかもしれません。

ということで、東京での公開期間も残りも少ないのですが、お薦めします。
◆『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』(2011年・フランス映画・133分・監督:リュック・ベッソン・配給:角川映画・2012.07.21公開)

★2012.06.03-2012.08.28に観た映画一覧★
『MY HOUSE』(2012.06.06:T・ジョイ京都・これが72本目!)
『バッド・ティーチャー』(2012.06.06:T・ジョイ京都)
『外事警察』(2012.06.06:T・ジョイ京都)
『ミッシングID』(2012.06.08:MOVIX京都)
『ソウル・サーファー』(2012.06.14:T・ジョイ京都)
『君への誓い』(2012.06.22:MOVIX京都)
『映画 ホタルノヒカリ』(2012.06.23:TOHOシネマズ二条)
『ガール』(2012.06.23:TOHOシネマズ二条)
『スノーホワイト 2D 字幕版』(2012.06.25:MOVIX京都・これが80本目!)
『LOVE まさお君が行く!』(2012.06.26:MOVIX京都)
『11・25自決の日』(2012.06.29:テアトル梅田)
『シグナル~月曜日のルカ~』(2012.06.29:テアトル梅田)
『東京無印女子物語』(2012.06.29:テアトル梅田)
『ネイビーシールズ』(2012.07.02:TOHOシネマズ二条)
『ブレイクアウト』(2012.07.04:T・ジョイ京都)
『アメイジング・スパイダーマン 2D 字幕版』(2012.07.04:T・ジョイ京都)
『愛と誠』(2012.07.09:T・ジョイ京都)
『一枚のめぐり逢い』(2012.07.09:MOVIX京都)
『崖っぷちの男』(2012.07.09:MOVIX京都・これが90本目!)
『臨場』(2012.07.10:MOVIX京都)
『ラム・ダイアリー』(2012.07.12:MOVIX京都)
『莫逆家族 バクギャクファミーリア』(2012.07.19:東映本社試写室)
『天地明察』(2012.07.19:松竹本社試写室)
『アシュラ』(2012.07.19:東映本社試写室)
『劇場版 東京スカイツリー 世界一のひみつ』(2012.07.20:映倫試写室)
『ファーストポジション 未来のエトワールたち(仮題)』(2012.07.20:映倫試写室)
『リンカーン弁護士』(2012.07.23:MOVIX京都)
『グスコーブドリの伝記』(2012.07.25:MOVIX京都)
『ヘルタースケルター』(2012.07.26:MOVIX京都・これが100本目!)
『ローマ法王の休日』(2012.07.27:TOHOシネマズ二条)
『BRAVE HEART 海猿』(2012.07.27:TOHOシネマズ二条)
『ぱいかじ南海作戦』(2012.07.28:T・ジョイ京都)
『メリダとおそろしの森 吹替版』(2012.07.28:MOVIX京都)
『ダークナイト ライジング 字幕版』(2012.08.02:MOVIX京都)
『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』(2012.08.02:MOVIX京都)
『おおかみこどもの雨と雪』(2012.08.11:MOVIX京都)
『エイトレンジャー』(2012.08.14:TOHOシネマズ二条)
『トータル・リコール 吹替版』(2012.08.15:MOVIX京都)
『マダガスカル3 2D 吹替版』(2012.08.18:MOVIX京都・これが110本目!)
『THE GREY 凍える太陽』(2012.08.20:MOVIX京都)
『アベンジャーズ 2D 字幕版』(2012.08.22:T・ジョイ京都)
『プロメテウス 2D 字幕版』(2012.08.28:MOVIX京都)

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この記事へのコメント

なすび
2012年08月29日 15:33
アウンサンスーチーさんのご主人にはオックスフォードで1993年にお会いしたことがありますが、こんなにも長きに渡る困難は、ご本人は勿論のこと、ご家族も、本当に想像を絶するものであったろうと思います。これからのミャンマーが良い国に発展していくことを、願って止みません。
行者橋 渡
2012年08月29日 16:35
おおっ、なすび様、そんなご体験が…。しかし、こうしたことがスラッと出てくるところがポロニア学園(仮名)の卒業生(そうですよね:笑)の凄いところ!ですね。ご主人が妻を守るために、ノーベル平和賞獲得のために尽力する様子にも心打たれました。行者橋、迂闊にもこの映画を観るまで、ご主人はビルマに入国できず、彼女も出国できない状態で会えないままに、ご主人が1999(平成11)年にお亡くなりになったことを知りませんでした。アウンサンスーチーさん自身は、確か1985-86(昭和60‐61)年に京都大学にいらっしゃったはず。この先、政治や経済が安定し色々なことが落ち着いて、京都で講演会とかがあると良いなぁ!と思っている行者橋です。