伏見稲荷大社の田植祭②:神楽女さんの御田舞篇。

6月10日に挙行された伏見稲荷大社での田植祭の後篇は「神楽女(かぐらめ)さんの御田舞篇」です。御田舞は“おたまい”と読みますが、民族芸能“おんだまい”として各地に残っています。ということで、まずは4人の神楽女さんの内のお1人の画像から。
画像


「早乙女さんの田植篇」で記したように、神職の方々・楽人の皆様、そして神楽女さんがテント内に着座された後、早乙女さん(男性も)が…。
画像
神楽女さんは4人ですが、お2人は髪飾りを着けておられ、残りの2人は(正確には不明なのですが)“みずら:美豆良・角髪”風でした。
画像
早乙女さんたちの田植が始まると、御田舞を舞うために神楽女さんたちがテント中央に。
画像
言うまでもなく、田植祭は稲荷大神の神前に供える御料米(ごりょうまい)の稲の早苗を神田に植え、五穀豊穣を祈願する神事です。なお、神楽女さんが手にしているのは檜扇(ひおうぎ)ですね。
画像
1517(永正14)年に田植祭が行われた記録があるそうですが、その後途絶え、1930(昭和5年)の昭和天皇即位記念事業の一環として復活し、神田で実施されるのは1948(昭和23年)以降とか。
画像
伏見稲荷大社での“稲”関連行事は5回。最初は、4月12日の水口播種祭(みなくちはしゅさい) 。稲種(いなだね:稲籾)を苗代田(なわしろだ)におろすにあたり、神様に充実した生育を祈願します。
画像
続いては、6月10日のこの田植祭。3つ目は10月25日の抜穂祭(ぬきほさい)。水口播種祭・田植祭を経て、神様のお蔭で成長し稔った稲を刈り取る祭です。
画像
そして、4つ目は11月8日の火焚祭(ひたきさい) 。秋の収穫後、五穀豊饒はじめ万物を育てた神様の恩恵に感謝する祭ですね。
画像
最後は、11月23日の新嘗祭(にいなめさい)。 抜穂祭で刈取られた新穀を伏見稲荷の神様に供え今年の豊作を感謝し、国の平安を祈念する祭ですね。次の画像は楽人の皆様。
画像
上の画像左端の方の楽器は笏拍子(しゃくびょうし)です。神職の方が持つ笏を2つに割ったような形で、歌を歌う方が打って拍子(速度)を決めるそうです。パシーン!という高く強い音が響きます。
画像
御田舞歌は、以下の通り。ただし、画像とは一致していません“1.やましろや稲荷の神の御田祭り  いざもろともに往きて舞はばや”。
画像
“2.八束穂(やつかほ)の稲荷の御田におり立ちて  まひつかなでつ植うるさおとめ”。
画像
“3.稲荷山かげをひたせる斎田(いわいだ)に 八束垂穂(やつかたりほ)のあきの色みゆ”。上の舞の姿勢は若干辛そうですが、次はその後の舞の大写しを2枚続けて。
画像
画像
ということで、この後、御田舞は終了。元のポジションに帰ります。
画像
ということで、最後は畦道を通過される神楽女さん。なお、神田では、米俵2俵半(約150kg)ほどのお米が収穫されるそうです。
画像
田植えは重労働なので田植歌を歌いながら楽しく行う風習と豊穣祈願の神事(儀礼)が結びついたようですが、田楽・田植踊・田遊び・花田植等の名前で芸能化された行事な全国各地に広がっています。ですが、平安王朝風の御田舞の典雅な気配は、いかにも伏見稲荷大社の荘厳な雰囲気に似合っています。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

面白い
ナイス ナイス

この記事へのコメント