奈良監獄見学報告記➀・表門篇。

遅ればせながら、奈良監獄(正確に言うと旧・奈良監獄、そして旧・奈良少年刑務所)の見学をメインとするバスツアーが11月30日・12月1日に行われ、参加してきましたので、その報告をミニシリーズで。まずは表門篇。
2019.11.30奈良 (43)奈良監獄.JPG


奈良監獄は1908(明治41)年に般若寺そばの現在地に竣工し、1922(大正11)年に奈良刑務所と名が変わり、さらに1946(昭和21)年に 奈良少年刑務所となり、2017(平成29)年に閉鎖されました。奈良監獄の設計者は山下啓次郎。
2019.11.30奈良 (76)奈良監獄.JPG
山下啓次郎は鹿児島県士族出身の明治・大正期に活躍した建築家で、5大監獄(長崎・千葉・金沢・奈良・鹿児島:竣工順)を設計しました。ただし、現在もほぼ竣工時のまま残っているのは奈良監獄だけです。再び、表門を。
2019.11.30奈良 (42)奈良監獄.JPG
上の画像のように、ロマネスク様式(長くなるので説明略:笑)の赤煉瓦造り・2階建ての表門入口はアーチ状で、両脇にはモルタルを覆われたドーム型の屋根を持つ円塔があります。が、表門中央も特徴的です。
2019.11.30奈良 (44)奈良監獄.JPG
上の画像の屋根の両脇で斜めに下がっていく小波のような装飾はロンバルド帯と呼ばれます。赤煉瓦は長手だけの段と小口だけの段が交互に積まれるイギリス積み。門や窓の周りは白い花崗岩で飾られています。次は裏側。
2019.11.30奈良 (190)奈良監獄.JPG
斜めから撮影すると、建物を支える出っ張り(袖壁じゃないとは思うけど、正式名称を忘れました)が良く分かります。次は裏側上部の大写し。
2019.11.30奈良 (51)奈良監獄表門裏側.JPG
窓の鉄格子は、表側同様に建築当初のものだと思います。照明器具・ロンバルド帯・キーストーン等の花崗岩の飾り、どこを見ても素晴らしい!表門の裏側から外を見ると、普通の民家が見えます。
2019.11.30奈良 (40)奈良監獄.JPG
で、しつこく表側から。奈良少年刑務所と書かれたプレートがはっきり見える角度で(笑)。
2019.11.30奈良 (45)奈良監獄.JPG
そして、上の画像の中央部分を大写し。美しい!
2019.11.30奈良 (45)奈良監獄.JPG
行者橋、ジャズピアニストの山下洋輔のエッセイで、奈良監獄の設計者が祖父・山下啓次郎であることを知り、1度訪れてみたいと思い般若寺拝観のついでに表門の前まで行ったこともあるのですが、勿論、中には入れませんでした。
2019.11.30奈良 (192)奈良監獄.JPG
最後は紅葉と内側から見た外壁でした(笑)。実は、昨年11月の一般公開「奈良赤レンガFESTIVAL」に都合がつかず、最後と聞いていただけにがっかりしていたのですが、思いがけない特別公開で、とても感激!このシリーズ、まだまだ続きます。

*蛇足:今回の表門は下図の黒枠部分です。
img_figure.png

*画像は、旧奈良監獄サイト(2018 ©旧奈良監獄保存活用株式会社 All rights reserved.)から転載させていただいています。加工あり。/em>

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この記事へのコメント

narahimuro
2019年12月13日 22:27
行者橋様へ
元奈良少年刑務所の写真UP有難うございます。
中高と奈良で過ごした私ですがこの少年刑務所の
門前も通り過ぎた事も、入所したことも
ございませんでした。
遠くから、眺めてレンガ造りの重厚な建物とは
思っていました。
正面の通りは、元の奈良街道で、般若寺の東側の
元国道24号線は、昭和の初期に建設されています。
私の母や祖母から、編み笠を被った少年受刑者が
木津川の砂利を荷車で採取に来ていたのを、木津町の
本町通で見かけたと話してくれました。
これも、戦前のはなしですが。
行者橋 渡
2019年12月14日 10:32
narahimuro様、コメント有難うございます。
奈良少年刑務所の存在は、随分以前から知っていたのですが、業務が停止されて以来、何とか中を見学したいという宿願が果たせて、とても嬉しい1日でした。
ホテルは星野リゾートグループが経営するそうですので、気軽に泊れるお値段になるか心配ですが。1度は宿泊してみたいと思っています。
編笠姿の受刑者の話は生々しいですねぇ。網走等と同様に朱色の着物を着ていたのでしょうか。見学の時は意識しませんでしたが…。