新熊野神社の左義長は楽しい!

新熊野神社(いまくまのじんじゃ)は、九条通が大きくカーブして東大路通に入った場所(東福寺・泉涌寺が近くです)にある神社ですが、本日は15日に行われた左義長(さぎちょう)の様子を。まずは、燃え盛る炎がダイナミックな画像から。
2020.01.15新熊野神社の左義長 (28).JPG


平安末期、後白河法皇は(現在の三十三間堂東側に)法住寺殿と呼ばれる住まい(院御所)を定めましたが、その鎮守社として1160(永暦元)年に創建されたのが、新熊野神社です。次が東大路通から見た神社。
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ちなみに、法住寺殿の鎮守寺が三十三間堂で、両社寺を造営したのは平清盛・重盛父子です。また、上の画像左の大樟(楠)は神社創建時に、紀州・熊野
から運ばれた「上皇手植えの樟」と伝えられ、推定樹齢900年。で、こちらが神事前の様子。
2020.01.15新熊野神社の左義長 (3).JPG
上の画像奥が本殿。祭神は熊野牟須美大神(くまのむすびのおおかみ)で、熊野那智大社の主祭神で伊弉冉尊(いざなみのみこと)と同じとされています。ちなみに本地仏は千手観音。別角度から1枚。
2020.01.15新熊野神社の左義長 (4).JPG
左義長の起源は、平安時代に小正月の時に宮中の清涼殿東庭で青竹を束ねて立て毬杖(ぎっちょう:槌のついた杖)3本を結び、その上に扇子や短冊等を添え、陰陽師が謡いながら焼いてその年の吉凶等を占った火祭の神事とされています。
2020.01.15新熊野神社の左義長 (7).JPG
で、11時に神事開始。新熊野神社の宮司さんは、神事執行は勿論、神事の説明・司会進行を司り、さらには縁起物の販売促進のセールストークまでをも行う八面六臂の大活躍、まさにMaster of Ceremonies(MC)。
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宮司さんの祝詞奏上等の後、上の画像のように山伏さん(修験者)が登場し、仏事での儀式が行われます。京都ではこうした神仏習合の行事をあちこちで見かけます。で、上の画像手前にある松明(竹)に着火です。
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火打石で火口(ほくち:菌類や麻の繊維等、燃えやすい材料)に火を点け、杉の枯れ枝を着けた松明(竹)に火が移します。
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と、アッという間に、立てた左義長が燃え上がります。この火が高く上がる程、吉兆とされているようです。中は空洞なので、係の方がすぐにチェーンを引いて今年の恵方(西南西やや西)に倒します。
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この間、参拝者は山伏さんによる加持(真言を唱えながら背中を擦って、最後はドンと喝を入れる)を受け、お神酒とお下がり(お餅です)をいただきます。
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上の画像手前を別角度から。手前がお神酒、奥がお下がりです。
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最後は、お下がり(お餅)。中の説明書には、「炎で焼くのが本来の姿ですが、化学物質が混じっている可能性を否定し切れないので用心してお餅のままお渡しします。お家で焼いてお召し上がり下さい」と丁寧な対応(笑)。
2020.01.15武射神事 (2).JPG
新熊野神社の行事は、説明好きの宮司さんのお人柄もあり、左義長に限らずいつも楽しめます(笑)。

蛇足:毬杖はグラウンドホッケーのスティックだとお考えいただければよいと思います。左義長はその毬杖を3本を結ぶことから三毬杖(さぎちょう)と呼ばれるという説もあります。

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この記事へのコメント

AK
2020年01月19日 21:24
>化学物質

今時厄介ですなあ〜。

私が生まれ育った町では左義長のとき、中心に棒を置きまして、焼き終わった頃に倒れます。倒れた方向に今年火事が起きる!となかなか剣呑な占いをしておりました。しかも今でも皆信じてます。いやほんと。
行者橋 渡
2020年01月20日 01:17
AK様、コメント有難うございます。神社の係の方は持ち込まれる正月飾りや古いお札等、丁寧に選り分けていらっしゃったのですが、見ていると時々青い炎が上がったりして、プラスチック類が入っていたんだなぁと分かる状態でした。いや、ご指摘の通り、パッと見では分からないこともあり、厄介な話です。

で、AK様の地元の左義長の棒の話は興味深いですねぇ。普通、神事の類は吉凶を占うことと無縁ではないのでしょうが、大体は吉事を示す結論がある印象です。が、いきなり倒れた方角で火災という厄災が起こるというのは仰る通り、かなり剣呑(笑)ですねぇ。用心せよ!ということなんでしょうけど。