京都大学楽友会館:京都の近代建築№33・撮り溜めた画像から。

京都大学の近代建築については以前にも少しUPしていますが、本日は京都大学楽友会館(以下、楽友会館)です。今回は、2016(平成28)年10月)に撮影した10枚。まずは、とてもユニークな正面からの画像を。
2016.10.10京大の建築物 (82)楽友会館.JPG


1925(大正14)年に京都大学創立25周年を記念して、大学教職員交流の場(同窓会館)として建築された楽友会館ですが、場所は京都大学正門のある東一条通の1筋南、近衛通。設計者は当時の京都帝国大学工学部建築学科助教授・森田慶一。
2016.10.10京大の建築物 (73)楽友会館.JPG
白い壁と赤い屋根瓦(スペイン瓦)が目立つ鉄筋コンクリート2階建の建物はスパニッシュ・ミッション様式というそうです。施工は清水組。次は、強い特徴を持つ正面のY字型の柱と円みをもつポーチ屋根。
2016.10.10京大の建築物 (83)楽友会館.JPG
実は、森田は東京帝国大学卒業直前に学生5人と共に、過去の建築様式から分離した芸術性を主張する建築の創造を目指す「分離派建築会」を結成し、建築革新運動を進めたのですが、Y字柱はその例ですね。
2016.10.10京大の建築物 (80)楽友会館.JPG
ドイツ表現派の影響があると伝わるY字柱を抜けて尖塔アーチ状の入口に入ると、上の画像のように天井に鉄枠のライトと凝灰岩らしき壁に「館会友楽」の文字が。次は入口方向を眺めた画像。
2016.10.10京大の建築物 (78)楽友会館.JPG
両側の左右の壁には、「京都帝国大学」(先)・「大正十四年」(後)の文字が刻まれています。チョッと建物や葉っぱもデザインされています。続けて2枚。
2016.10.10京大の建築物 (76)楽友会館.JPG
2016.10.10京大の建築物 (77)楽友会館.JPG
この日は「まいまい京都」の企画で訪れたのですが、現在は内部は見学できませんでした。従って、森谷延雄(もりや のぶお)が担当した内装の画像は次の1枚のみ。
2016.10.10京大の建築物 (81)楽友会館.JPG
森谷は33歳で夭折しますが、当時は東京高等工芸学校教授で家具やインテリアのデザインで天才的な作品を残したとされます。鉄枠のライトや階段室の布目タイルの赤い壁が印象的です。外観は青空が良く似合います。
2016.10.10京大の建築物 (75)楽友会館.JPG
楽友会館は建物・室内装飾が大正建築の特徴をよく伝えているとして、1998(平成10)年に国の登録有形文化財に指定されています。2010(平成22)に改装を終え、2018(平成30)年からレストラン「近衛 Latin」が営業中ですが、東京の学士会館にも「Latin」というレストランがあったはず。系列店でしょう。

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この記事へのコメント

narahimuro
2020年05月03日 21:01
行者橋様へ
懐かしい楽友会館です。
私の学生時代の頃、時々ですが昼食を友人と
この会館で摂ったことがありますが、
ある時、小松左京さんと梅棹忠夫さんが会食されて
いる場面に出会ったことがあります。
もう、ご両人とも鬼籍に入られましたが、
学生時代の思い出の一つです。
この楽友会館は解体される噂があったのですが
幸いな事に残されていて安心しています。
旧制三高吉田寮は今、解体の淵に立っていますが・・・
行者橋 渡
2020年05月04日 07:19
narahimuro様、コメント有難うございます。ヒョッとしたらお出でになったことがあるのでは…と思っていましたが、やはり(笑)。今はレストランの経営主体も変わっているようですが、昔は生協が経営していたのでしょうか。

小松左京さんと梅棹忠夫さん、というコンビは一つの時代を感じさせますね(笑)。