黒田辰秋の漆と螺鈿の作品を楽しむ:その①。

京都の老舗和菓子屋さん「鍵善良房」が、今年1月に開館した美術館「ZENBI-鍵善良房-」(以下、「ZENBI」)の開館記念特別展『黒田辰秋と鍵善良房-結ばれた美への約束』(既に終了)の様子を。まずは、おそらく真上から見たら十字の角(稜)がひねられる形でなだらかに下に流れていくフォルムがとても美しい「朱四稜茶器:しゅ よんりょう ちゃき」(1955~64=昭和30年代)の画像から。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (17)朱四稜茶器.JPG


番地で言うと祇園町南側570-170の「ZENBI」は、四条大和大路の交差点から少し南に下がった左側にある細い道路を入っていくのですが、若干分かり難い場所だと思います。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (1)ZENBI.JPG
次の画像左が「ZENBI」入口で、右は「ZENBI」と一体化したミュージアムショップ「Zplus」。さらに細い道路を挟んだ向かいには、鍵善良房プロデュースの「ZEN CAFE」もあります。
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こちらが「ZEN CAFE」ですが、「ZENBI」はギャラリー「空・鍵屋」に建設されたもので、近辺は"ミニ鍵善World″を形成しつつあります(笑)。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (133).JPG
周辺の状況報告が長くなりました。受付を右に見つつ奥に進むと展示室1と柚木房(テーマは「暮らしを彩る」)に、黒田辰秋の作品が展示されています。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (11).JPG
次は「螺鈿卍文蓋物:らでん まんじもん ふたもの」(1927=昭和2年)。チョッとピン甘の画像で申し訳ない。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (12)螺鈿卍文蓋物.JPG
黒田辰秋は言うまでもなく、人間国宝(重要無形文化財「木工芸」保持者)にも認定された木漆工芸家ですが、螺鈿の作品も数多く残しています。次も螺鈿で、「螺鈿卍文茶筒」(1932=昭和7年)。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (18)螺鈿卍文茶筒.JPG
色調が異なるのは、使用されている貝が違うからでしょうが、行者橋には何の貝を使っているのか不明です。続いても「螺鈿亥字香盒:こうごう」」(1935=昭和10年)。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (22)螺鈿亥字香盒.JPG
香盒はお香を入れる小さな容器ですが、干支が入っているので12個作ったのでしょうか。次は展示室1の壁に開けられた明り取りに置かれていた人形。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (21).JPG
伏見人形の「饅頭喰い」ですね。続いては「朱漆香盒」(1932=昭和7年頃)。最初の「朱四稜茶器」とは対照的に極めてシンプルな形ですが、朱色が美しい。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (25)朱漆香盒.JPG
続いては、ポスターでも紹介されていた「赤漆流稜文飾手筐:あかうるし りゅうりょうもん かざりてばこ」(1955~59=昭和30~34年)。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (28)赤漆流稜文飾手筐.JPG
ここが柚木房でしょうね(笑)。朱漆と赤漆の細かな違いは不明ですが、この「赤漆流稜文飾手筐」は上の「朱漆香盒」や最初の「朱四稜茶器」と比較すると、赤味がハッキリしていますね。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (29)赤漆流稜文飾手筐.JPG
稜が流れているあたりは、最初の「朱四稜茶器」と共通する部分が感じられますね。次は2階への階段近辺の様子。奥が「Zplus」。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (8).JPG
上の画像左の棚は黒田辰秋の作品とは確定できないそうですが、「おそらく間違いないでしょう」とのことでした。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (130)伝・黒田辰秋棚.JPG
真横から見ると、ここにも卍が組み入れられています。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (132)伝・黒田辰秋棚.JPG
京都の人には「進々堂京大北門前」に、若い頃に木目の美しさを引き出す「拭漆:ふきうるし」の手法で仕上げた楢材の巨大テーブルと長椅子(8組)が残されていることでも知られている黒田辰秋ですが、最後はこちら。
2021.06.25黒田辰秋と鍵善良房  (9).JPG
奥が「拭漆莨盆:たばこぼん」、手前左が「拭漆欅宝結文莨入:けやきたからむすびもんたばこいれ」。手前右が「拭漆欅宝文マッチ入れ」(いずれも、1930年代頃=昭和5~14年頃)です。ということで、その①は終了、その②・その③に続きます。

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