駆け込み寺の東慶寺のことは知っておりましたが…。

ひと月半ぶりの映画です。今回、取り上げるのは『駆込み女と駆出し男』で、井上ひさしの手になる短編連作集『東慶寺花だより』という原作を映画化した作品です。が、残念ながら、行者橋はこの原作を読んでいないので映画に即して以下の話を進めていきます。
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*画像は(C) 2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会

時代は老中・水野忠邦が質素倹約令をはじめとする、いわゆる天保の改革を推進しつつあったの1841(天保12)年。駆け込み女は、じょご(戸田恵梨香)とお吟(満島ひかり)とゆう(内山里名)の3人。駆け出し男は見習い医師で戯作者志望の中村信次郎(大泉洋)というメンバーです。

信次郎は江戸を追われ、鎌倉の叔母を頼って居候することに。叔母は、幕府公認の縁切り寺として知られる東慶寺の門前の御用宿・柏屋の女主人源兵衛(樹木希林)。そこで、東慶寺の駆け込む女性の様々な人生に触れることで、次第に成長していくという展開です。

行者橋、大学で「近世文書(もんじょ)購読」という実際の史料を読む授業を受けた時に、離縁状(いわゆる“三下り半:みくだりはん”を読んだことがありますが、その時、江戸時代は現代以上に離婚率が高かったこと、また、離縁状は基本的に夫が出すものですが、妻が強要して出させることも決して少なくなかったこと等を知りました。

で、映画は鉄練り(精錬)の腕も確かな働き者・じょごが、同じく離縁を求めて東慶寺に駆け込もうとする日本橋唐物問屋・堀切屋三郎衛門の妾・お吟を大八車に乗せてやってくるところから、メインの話がスタートするのですが、映画を観ているうちに、東慶寺での離縁の作法・手順が紹介されていくという感じになっています。

以下は、少し謎解きの部分もあるので割愛。この作品、STORY自体も面白いのですが、口から先に生まれたような信次郎を演ずる大泉洋がハマリ役。戸田恵梨香・満島ひかりも好演。さらに樹木希林はじめ、堤真一・山崎努・武田真治・陽月華(元ジェンヌさんですね)・キムラ緑子・木場勝己・麿赤兒・中村嘉葎雄等の脇が凄い!
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*画像は(C) 2015「駆け込み女と駆け出し男」製作委員会

ということで、面白くてお勉強もできる、いかにも井上ひさしの小説らしい映画でした。と、ここで終わる予定だったのですが、もう1つ。もう公開も終わろうかという時にご紹介するのも間抜けな話なのですが、『幕が上がる』が意外な掘り出し物でGOODでした。
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*画像は(C)2015平田オリザ・講談社/フジテレビジョン 東映 ROBOT 電通 講談社 パルコ

人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の主演作品ということで、行者橋、チョッと侮っておりました(笑)。弱小高校演劇チームの話なのですが、昔の仕事柄、このあたりの世界はすぐそばで見聞きしておりましたので、懐かしさもあり、グッと映画にはまりました(笑)。青春映画として楽しめました。猛反省!です。

◆『駆込み女と駆出し男』(2015年・日本映画・143分・監督:原田眞人・配給: 東映・2015.05.16公開)
◆『幕が上がる』(2015年・日本映画・119分・監督:本広克行・配給: ティ・ジョイ・2015.02.28公開済)
〔最近観た映画から-№39〕

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