近江八幡:ホフマン窯の仕組みが少し理解できました(笑)・「百聞は一見に如かず」・後篇。

「旧・中川煉瓦製造所八幡工場 煉瓦工場 ホフマン窯」(以下、中川煉瓦ホフマン窯)見学報告の後篇、最初の画像はホフマン窯での煉瓦製作を復元した後の様子ですが、煙を出す煙道口(右下)や粉炭を入れる投炭口(4カ所・右上)が見えます。
2021.04.08近江八幡 (320)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG


煉瓦は「素材加工・成形・乾燥・積載・焼成・冷却」の工程(*詳細は参照)を取って製作しますが、普通の窯では1回毎に点火・消火を繰り返すのに対して、ホフマン窯はそれを連続させて、煉瓦の大量生産を可能にする仕組みです。
2021.04.18ホフマン窯の原理 (1).JPG
再掲した上の画像は、中川煉瓦ホフマン窯の模式図ですが、中川煉瓦ホフマン窯では製作した煉瓦を八幡堀を利用して出荷したそうです。その様子を窺わせる光景。
2021.04.08近江八幡 (267)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
さて、再びホフマン窯の内部に戻りますが、次は再現用に煉瓦を焼いた際に作った隔壁を遠くに見た画像。
2021.04.08近江八幡 (298)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
実際に使用していた時の仕切りは新聞紙ですのでお間違え亡く(笑)。次は近づいた画像。燃料の投入と通風調節用と思しき口が下に並び、人の背の高さに小さな穴が。
2021.04.08近江八幡 (290)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
焼成のための部屋には、最初の画像のように予め生煉瓦を積み重ねておきます。無論、画像は焼き上がった煉瓦なのですが。
2021.04.08近江八幡 (291)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
実際のホフマン窯の運用の際には、粉炭を投入する炭投口を次々と前に移すことで熱を前進させ、さらにダンパーを開ける一も前に薦めます。
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生煉瓦を積み上げる時、窯の内部の仕切り用に使っていた新聞紙は燃えるので焼成区画は問題無く前に進みます。そして熱源の移動で、焼成された煉瓦は徐々に冷える訳です。
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次は、上の画像の長円部にあたる方向の画像。奥に明るくなっている所があるのは外光が入ってきているためです。
2021.04.08近江八幡 (317)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
そして、こちらがその光が入っている場所。
2021.04.08近江八幡 (327)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
そうなんです。この場所の煉瓦が崩れているのです。外から見るとこんな感じです。
2021.04.08近江八幡 (268)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
運用時には、窯の上部に板を張り粉炭を投入したり、ダンパーを開閉したりできるようになっており、さらにその上に屋根で覆われていたそうです。
2021.04.08近江八幡 (330)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
上の画像と次の画像は、炭投口を撮った画像ですが、上・横にかなりの数が開いていて細かな調節が可能だったとのこと。
2021.04.08近江八幡 (335)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
こうして煉瓦が大量生産されたのですが、不良品も多く出来たそうで、欠けたり中が破裂したりした煉瓦は機械場の外壁に使われていました。
2021.04.08近江八幡 (331)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
ちなみに煉瓦の積み方はイギリス積ですね(笑)。1883(明治16)年に燃料商(柴家)だった中川長九郎氏が会社「湖東組」を興し、煉瓦製作を開始したのが中川煉瓦製造所の創始だとか。
2021.04.08近江八幡 (272)旧中川煉瓦製造所ホフマン窯.JPG
その後、会社名変更等もあったものの、1067(昭和42)年まで煉瓦製造を続け、1970(昭和45)年まで屋根瓦製造をしたそうです。ホフマン窯は明治末から大正処初期にかけて築かれたようです。現在は旧・中川家煉瓦工場の跡地に「赤煉瓦の郷」として、多種類の老人介護・養護施設&職員用の保育所があり、中川家の方が運営されています。


:煉瓦の製作工程
①素材加工:粘土類・長石類の原材料を粉砕・混合し、その後、砂・粘土等の骨材を混ぜて練り、2日程寝かせる
②成形:寝かせた土を真空状態にし、押出成形機で形を作る
③乾燥:温度・湿度を調整した乾燥室で、成形された土を数日かけて乾燥させる
➃積載:窯の中に乾燥させた生地を一つひとつ並べて、高さ等を調整しながら綺麗に積み上げる
⑤焼成:最初は温度を200℃に、その後12時間かけて950℃に、さらに3時間かけて最高1200℃まで上げて、通常丸1日かけて焼く
⑥冷却:焼成後は、煉瓦に亀裂が入らないようにゆっくり冷ます

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